有料老人ホームで働くための基礎知識

安否確認と生活相談が基本の「サービス付き高齢者向け住宅」

更新日:2026/01/22

「サービス付き高齢者向け住宅」

サービス付き高齢者向け住宅とは

サービス付き高齢者向け住宅(通称:サ高住)は、高齢者住まい法に基づいて設置される住宅です。2011年に制度が創設され、現在では全国に約27万戸が登録されている高齢者向けの住まいです。サ高住の基本的な特徴は「住宅」としての性格が強いことです。入居者は賃貸借契約を結んで居住し、一般的なアパートやマンションと同様の居住権を持ちます。そのため、プライベートな生活空間が確保されています。建物の構造には厳格な基準があります。各住戸の床面積は原則25平方メートル以上とされ、台所、水洗便所、収納設備、洗面設備、浴室を備える必要があります。共用部分に共同利用の設備がある場合は、各住戸への設置は必須ではありません。
建物全体はバリアフリー構造が義務付けられており、廊下幅の確保、段差の解消、手すりの設置が行われています。2階建て以上の建物にはエレベーターの設置も必要で、高齢者が安全に移動できる環境が整っています。入居条件は60歳以上の高齢者、または要支援・要介護認定を受けた方が対象です。夫婦での入居も可能で、どちらか一方が条件を満たしていれば入居できます。運営主体は民間企業、医療法人、社会福祉法人など多岐にわたり、国土交通省と厚生労働省の共管事業として位置づけられています。

サービス付き高齢者向け住宅とは

提供されるサービスの内容

サ高住で提供される必須サービスは安否確認サービスと生活相談サービスの2つです。これらのサービス提供のため、ケアの専門家が日中常駐することが義務付けられています。安否確認サービスでは、入居者の健康状態や生活状況を日常的にチェックします。職員による定期的な声かけや見回り、センサーを活用した見守りシステムなどで入居者の安全を確認します。緊急事態が発生した際には、速やかに医療機関への連絡や救急要請を行います。生活相談サービスでは、入居者の日常生活における困りごとや相談に対応します。健康管理に関する相談、医療機関の紹介、介護サービスの利用相談、行政手続きのサポート、家族との連絡調整など、幅広い内容を扱います。
介護サービスについては、サ高住自体が直接提供するものではありません。入居者が介護を必要とする場合は、外部の介護サービス事業所と個別に契約する仕組みです。多くのサ高住では訪問介護事業所、デイサービス、訪問看護ステーションなどが併設されており、必要なサービスを受けやすい環境が整っています。食事サービスは施設によって対応が異なります。食堂での食事提供を行う施設もあれば、各住戸での自炊を基本とする施設もあります。入居者の自立度や希望に応じて選択できる場合が多く、柔軟な対応が可能です。そのほかの生活支援サービスとして、清掃代行、洗濯代行、買い物代行、通院同行などを提供している施設もあります。これらは必須サービスではないため、施設ごとに内容や料金設定が異なります。

提供されるサービスの内容

職員配置と業務内容

サ高住には、ケアの専門家の日中常駐が義務付けられています。この専門家には、社会福祉士、介護福祉士、看護師、准看護師、ケアマネジャー、介護職員初任者研修修了者のいずれかの資格が必要です。職員の主な業務は安否確認と生活相談です。安否確認では、入居者の健康状態や生活状況を把握し、異常があった場合には適切な対応を行います。見守りシステムの操作や緊急時の連絡体制の管理も重要な業務です。生活相談業務では、入居者からの様々な相談に対応します。介護サービスの利用相談、医療機関の紹介、家族との連絡調整、行政手続きのサポートなど、幅広い知識と経験が求められます。
夜間については、職員の常駐は義務付けられていません。緊急時には緊急通報システムや警備会社による対応となるため、24時間体制での勤務は基本的にありません。サ高住では、入居者の自立した生活を支援することが重要な役割です。過度な介入は避け、入居者の意思を尊重しながら必要な支援を提供することが求められます。また、併設される介護事業所で働く場合は、通常の介護業務に従事することになります。

職員配置と業務内容

有料老人ホームで働きたい人におすすめ!