有料老人ホームは介護施設の一種であり、いくつかの種類があります。「介護付有料老人ホーム」「住宅型有料老人ホーム」「健康型有料老人ホーム」の3つに分類され、それぞれ入居条件や提供するサービスの内容が異なります。老人ホームと聞くと介護を必要とする高齢者が入居しているイメージですが、介護を必要とせず自立した生活を送れる高齢者を対象とした施設も存在します。なお、ほとんどの施設では「利用権方式」を採用しています。
介護付有料老人ホームは自治体の指定を受けて運営されています。運営しているのはほとんどが民間企業であり、居室や設備の内容は多岐に渡ります。「介護専用型」と「混合型」の2つがあり、介護型は介護度の高い高齢者を受け入れています。一方、混合型は要介護認定を受けていない高齢者でも入居可能です。介護度や認知症の有無に応じて介護サービスを提供していますが、家事や行政手続きの代行などの生活支援サービスも行っています。
住宅型有料老人ホームは介護を必要としない人・必要とする人の両方が入居できる施設です。サービス内容は施設によって異なりますが、主に食事や家事などの生活支援サービスを提供しています。基本的にバリアフリー構造ですが、施設内で直接介護サービスを提供することはなく、介護を必要とする人は外部の介護サービス事業所と個別に契約します。入居者の自由度が高いため、レクリエーションやイベントが充実している傾向にあります。
健康型有料老人ホームは介護を必要としない自立した生活を送れる高齢者を対象とした施設です。入居金が他の施設と比べて高く設定されており、その分設備やサービス内容が充実しています。対象年齢は施設によって異なりますが、60歳以上としている場合が多いようです。もし介護が必要になった場合には契約解除・退去を求められます。介護よりも生活の充実を目的としており、レストランやカラオケなど日々の暮らしを楽しめる設備が整っています。